今すぐにでも届けたい! 緊急翻訳出版『新型コロナウイルスを乗り越えた、韓国・大邱市民たちの記録』

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緊急翻訳出版します!
『新型コロナウイルスを乗り越えた、韓国・大邱市民たちの記録』
大邱の市民たちが今、私たちに伝えてくれること。

昨年10月「文学で旅する韓国」ツアーで訪問した出版社の一つ「學而思(ハギサ)」からすごい本が出た、とウリ サジャンニムからLINEが届いたのは4月19日の日曜でした。
これを早速クオンで出したい、と。
翌日月曜にすぐにクオンメンバーでオンライン会議に諮ることにしたものの、
今、印刷業者もなかなか受け入れが厳しく、書店も営業そのものが厳しい状況、果たしてどうすべきか?

「電子版でまずは出してみるのはどうでしょう」
クオンの書籍の進行管理を担うイトウの提案に、

それでいこう!

すぐに電子版での発売が決まりました。

そこからが早かった!
これまでに培ったネットワークが生き、25名あまりの翻訳プロジェクトが立ち上がると、驚異的なスピードで翻訳は進み、なんと4月30日には約250ページ余りの翻訳が仕上がり、初稿が出来上がったのです。
わずか10日余りのできごとでした。

大邱市民51人の手記を翻訳者たちが一気にその思いを日本語へ訳し、頼もしいブックデザイナーはその思いをデザインに託し、DTPメンバーも作業をどんどんと進めてくれました。

と同時に、今までクオンでもまだ経験したことのないPDF版の販売。
書店も止む無く店舗営業を控えているところが多い中、ネット販売を手掛けている既知の書店さんへの声掛けも同時並行して行われました。
するとあっという間に10店舗もの書店さんがすぐに販売してくれることに。

誰もがきっと何かを求めていたのかもしれません。
何か私たちにも希望の光が欲しいのだと。

學而思の申重鉉(シン·ジュンヒョン)代表は序文の中でこう語っています。

「今この瞬間を記録に残し、将来、すべての人たちに他山の石としてもらおう。
そうして、どんな困難にぶつかっても立ち直る勇気を持てるようにしよう。
これは大邱の出版社だからできることだし、大邱の出版社だからこそ果たすべき使命だと思った」と。

そのバトンを受け取った私たちの思いが、翻訳者、デザイナー、DTP制作者、そして書店のみなさんへとつながっていたのだと思います。

大邱、いや韓国では新規感染者数が一桁という日も出始めています。
まさに今、私たち日本人が望む世界に、一歩先に向かっています。
だからこそ、あの危機的状況で、大邱市民たちは何を思い、どうこの危機を乗り越えてきたのか、その「生」の声は私たちに希望となるはず!です。

(宣伝広報担当 佐々木静代)